野瀬大杣池と中山大杣池周辺
淡河町は全域が市街化調整区域に指定されおり、まだまだ豊かな自然が広がり、農村風景が残されていますが、一方では全集落でほ場整備が実施されたため、小さなため池や沼地、原野が減少し、生態系も少しずつ変化してきています。その中で、野瀬の大杣池は、野瀬地区の山上に広がる高原の中にあり、年中青紺の水をたたえています。この池は、飛鳥時代にその起源があるともいわれていますが、たびたび堤防の決壊に見舞われています。池の堤の東端には、築堤のときに生贄となった赤牛の碑があります。池周辺は、高原の自然が満喫できます。
また、中山の大杣池は、中山地区の山間部にあります。昭和58年には、中山大杣池周辺を中心に面積約90haの神戸青少年公園が整備されました。最近では同公園内にデイ・キャンプ場も出来、周辺にはハイキングコースもあるため、四季を通じて多くの市民が訪れてにぎわっています。 (中山の大杣池は神戸青少年公園内に、また、野瀬の大杣池へは、神戸青少年公園からハイキングコースを利用して北東へ徒歩30分)
南僧尾の蓮畑
南僧尾(みなみそうお)地区に広がる蓮畑には、夏になると一斉に淡桃色の蓮の花で埋め尽くされ、極楽浄土の世界を創り出します。また、地区内は広々とした田園風景も見られ、農村に来たことが実感できます。
曇ケ滝と不動滝
東畑(ひがしばた)地区にある曇ケ滝は、淡河川本流にかかる滝で、青紺の滝つぼが神秘の水をたたえています。滝上の楚林の中には小さな祠があり、この付近は、明石藩主がこの風光を愛でて別邸を建てたと伝えられています。また、勝雄地区の南部には、不動滝があります。滝の傍らの岩壁内には不動明王が祭られており、秋には紅葉と相まって見事な風景を堪能できます。毎年2月に淡河八幡神社の「御弓神事」が執り行われますが、神事の関係者の身を清める場所がこの不動滝です。
(曇ケ滝へは、バス停「上野丘学園前」から徒歩10分。また不動滝へは、バス停「不動口」から北東へ徒歩10分。その後、15分の登山。)
その他
以上、淡河の自然スポットをご紹介させていただきましたが、もちろん至る所で自然を楽しむことができます。車の騒音のする県道38号線から少し離れて県道沿いを流れる淡河川のほとりにたたずんでみると、心が洗われるような贅沢な時間が過ごせると思います。
農産物を買った後は少し散歩などをして汗を流す農夫を遠目に、水の流れる音、虫の声や風になびいてこすれ合う葉っぱの音などに耳を傾けてみてはいかがでしょうか?